お役立ちコラム

2020年06月26日

表彰とインナーブランディングの関係②「インナーブランディング活動における表彰(AWARD)設計のポイント」」

昨今、企業のブランディング活動の中でも特に重要視されているのが「インナーブランディング」です。「コラム:表彰とインナーブランディングの関係①」では、インナーブランディングの活動において、どうして「表彰(AWARD)」がカギとなるのかについてお話をいたしました。今回は、インナーブランディング活動における表彰(AWARD)設計のポイントをまとめます。

ポイント① “受賞者のため”ではなく、“非受賞者のため”の表彰(AWARD)にすること

陥りがちなパターンとして、“受賞者のため”だけの表彰になっているということが挙げられます。成果を創出した=ブランドを体現した社員を称賛するためにのみ、表彰が活用されているというパターンです。受賞者のモチベーションアップだけを目的とした表彰であればそれでいいかもしれません。しかし、インナーブランディング活動の一貫としての表彰の場合、アプローチするべきはまだブランドを体現するまでに至っていない“非受賞者”です。“非受賞者”に対して、ブランドを認知させ、ブランドへの共感を醸成し、ブランドを体現するイメージを持たせる、そんな表彰でなければ効果はありません。“受賞者のため”ではなく“非受賞者のため”の表彰に変革していくことが重要です。

ポイント② 表彰を“点”で捉えるのではなく“面(システム)”として捉えること

ここまで表彰という言葉を使ってきましたが、表彰=表彰式という“点”で捉えられがちです。しかし、インナーブランディング活動の一貫として、表彰を活用していきたい場合は、表彰を“面(システム)”として捉える必要があります。多くの非受賞者の意識を変えていくためには、1回の表彰式だけだと不十分です。表彰式を起点とし、その前後で、どの対象に対して、どのような施策を実施していくのか、というコミュニケーション設計が重要なのです。表彰を“面(システム)”として捉え、コミュニケーション設計を行うことで、継続的に全社を巻き込む施策にしていく。その設計なしでは、インナーブランディング活動の一貫として表彰を効果的に活用していくことは難しいと言えるでしょう。

ポイント③ 表彰という“非日常”と“日常”を接続させること

表彰式において“非日常”を演出することは非常に大切です。表彰が自社の中でどれだけ重要なものなのか、ブランドを体現することがどれだけ価値のあることなのか、というメッセージを伝えるため、表彰式の格を高め、特別な空間を演出し、“非日常”の体験を提供する。それにより、表彰や受賞者に対する憧れを醸成することは欠かせないと言えます。しかし、表彰というシステム全体を“非日常”のものにしてはいけません。社員の“日常”と密接に紐づいているシステムにする必要があります。例えば、日頃から表彰を意識させるようなマネジメントがなされている、目標設定シートに表彰の項目がある、表彰された案件の研究会が職場で開かれる・・・といったイメージです。「表彰は一部の選ばれし人のためのもので、自分には関係ない」と思わせてしまうと失敗です。“非日常”の演出で表彰への憧れを醸成すると共に、“日常”との接続により自分との繋がりを意識させる、その2つを両立させることが欠かせないのです。

表彰とインナーブランディングの関係①」に続いて、表彰設計のポイントをお伝えして参りました。 インナーブランディングの活動において、「表彰(AWARD)」は最も効果的な取り組みになりえる一方で、その効果を引き出すためには、非常に緻密なコミュニケーション設計が必要になります。 ぜひ、このコラムの中でご紹介した「浸透ステップ」や「壁」、「設計のポイント」を参考にして、貴社にマッチした効果的な表彰システムを設計してみてください。

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