2020年07月17日
企業がインナーブランディングを推進していく上で、ワークショップによるコミュニケーション施策が、インナーブランディング活動全体の効果を高めていく上でも有効な手段の一つとしてご紹介しました。
(「コラム:ワークショップとインナーブランディングと関係)
それでは、実際に私たちリンクイベントプロデュースがインナーブランディングをテーマにしたワークショップを設計していく際に、どんな点を大切にして設計しているかについてご紹介いたします。
一般的に、インナーブランディングをテーマと掲げたワークショップを開催した際、初めから自分とつながりがあると感じ、モチベーション高く参加をしてくれる人の確率は決して高くはないでしょう。どれだけ良いメッセージを届けようとしても、それが自分にとってどんなメリットがあるのかつながりが見えなければ、実効性のあるワークショップには到達できません。なので、私たちのワークショップの冒頭では、自分たちがなぜ集められたのか、自分の業務にどんな良い影響があるのか、会社の中でどんな役割を求められているのか、といった疑問を解消し、より良いイメージを持って対話やアウトプットに臨めるような心理状態の構築を目指します。ですので、ワークショップの設計段階においては、「対象となるターゲットが、会社の中でどんな存在でいてほしいか」といったディスカッションから役割期待やその会社らしい伝え方を抽出し、その魅力がターゲットに伝わるコンテンツを考えていきます。
一度のワークショップの場でインナーブランディングに対する気持ちが高まったとしても、その想いが継続し、日々の意識や行動が変わっていくのは容易ではありません。ですが、効果の高いターゲットを絞って開催するワークショップという施策の特性上、狙ったターゲットの意識変化や行動変化を起こす確率にはよりこだわって高めていきたいところです。ですので、私たちのワークショップの終盤では、意識や行動が変えるためのひとりひとりのアウトプット(アクションプランやコミットメント等)を引き出し、より具体的な変化のイメージを固める仕掛けに注力していきます。さらに、その変化に向けて仲間と一緒に未来に踏み出していくエネルギーを体感する体験をデザインしながら、集団としての実行力も高めていくことを考えていきます。
また、終盤で引き出されたひとりひとりの温度感の高いアウトプットは、インナーブランディング活動全体の資産でもあります。この場だけに留まることなく、別の機会へ転用していくことで、さらにワークショップが持つ可能性や価値は拡がっていきます。次回のコラムでは、ワークショップと他のコミュニケーション施策との掛け合わせの可能性について紹介していきたいと思います。