お役立ちコラム

2020年07月10日

ワークショップと研修の違い

企業がインナーブランディングを推進していく上で、ワークショップによるコミュニケーション施策が、インナーブランディング活動全体の効果を高めていく上でも有効な手段の一つとしてご紹介しました。 (「コラム:ワークショップとインナーブランディングと関係」) ところで、ワークショップと言われて、どのようなイメージを持たれるでしょうか?よく耳にするのが、「研修とワークショップって何が違うの?」というご質問です。インナーブランディングを推進する弊社では、研修という言葉を使いません。そこで今回は、なぜインナーブランディングでは研修という言葉を使うべきではないのか?「ワークショップ」と「研修」の違いはどこにあるのか?について、まとめてみました。

インナーブランディングにおけるワークショップの目的は、「会社と従業員とのコミュニケーション」

ワークショップと研修がなぜ混同しやすいかというと、その形式が類似しているからと言えます。参加者が一同に集まり、進行役がいて、グループワークを実施するという点では違いを感じづらいかもしれません。しかし、その最大の違いは「目的」にあります。研修の目的は、「人材育成」です。個人の専門スキルやスタンス、キャリア等の開発に重きが置かれ、個人の成長への投資を通じた組織成長の実現を目指します。一方で、インナーブランディングにおけるワークショップの目的は、「会社と従業員とのコミュニケーション」にあります。会社の大事にするブランドについて従業員が理解共感し、当事者意識を高めることに重きが置かれ、会社の大事にするメッセージに沿った行動促進への投資を通じた組織成長の実現を目指します。

インナーブランディングにおいて大切となるワークショップが持つ「多様性」

また、ワークショップと研修では込めるメッセージにも大きな違いあります。研修で込めるメッセージは、「普遍性」です。研修の目的である「育成」という観点では誰もがどの時代においても成長できるような普遍的なメッセージが大切であり、研修講師がその方向に向かって導きたい正解の考え方を持っています。(だから研修講師は「先生」と言われることもあります。)一方で、ワークショップで込めるメッセージは、「多様性」です。会社のメッセージに対する当事者意識を高めるインナーブランディングにおいては、ひとりひとりのその人らしい多様な解釈が生まれることが大切であり、ワークショップの場では個人の日常業務や、自身の過去の体験、未来のキャリア像と接続させてあげるファシリテーションが大事になります。(だから、弊社では「講師」ではなく、「ファシリテーター」という言葉を使用します。)

ワークショップと研修のどちらも組織の成長という観点では重要な切り口ですが、インナーブランディングにおいてはワークショップが持つ特性を重視します。不確実な環境が続き、これまでの正解が通用しない時代においては、現場のひとりひとりの多様な想いや意見を引き出すことが重要だと考えています。弊社では、外部環境や事業戦略の変化、現場の心情を踏まえながら、インナーブランディングを推進できるワークショップの企画実行の支援を行っています。

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