支援事例

株式会社ヤマシタ

社員総会2023プロジェクト

“仕事のやりがい”を発見する社員総会で
非連続な成長の鍵となる“人財力”を高める

株式会社ヤマシタ

「福祉用具のレンタル・販売」「ホテル・病院へのリネンサプライ」業界のパイオニアである、株式会社ヤマシタ。
一見“保守的”と思われる業界で、一歩先の未来を見据えた海外展開やAI活用などの挑戦を続けている未来志向のリーディングカンパニーです。
超高齢社会、またアフターコロナでの新たな観光立国の推進など、今後の日本において無くてはならない事業を行う同社だからこそ、より一層ダイナミックに進化・変化を続け、非連続な成長を実現しなければいけない。
そうした想いから、年に1度の“ 社員総会”を起爆剤とすべく、4年ぶりに約1,000名がリアルで参加する、これまでにないイベントを行いました。
その挑戦を牽引したコアメンバー3名にお話を伺いました。

支援内容:社員総会
支援方法:コンサルティング、プロジェクトミーティング設計、当日進行・運営
開催日:2023年4月
社員数:約2,420名(2023年3月末日現在)

株式会社ヤマシタ
広報課 課長

井上 崇 様

広報として、社外向けにヤマシタのファン作りを担い、社内向けには会社が目指す姿に理解・共感しながら働ける職場環境作りを推進。その一環となる社員総会の成功をリードするプロジェクトリーダーとして実行チームを束ねる存在。

株式会社ヤマシタ
LS(リネン・サプライ)事業部
御殿場事業所 御殿場営業課 課長

山西 智晴 様

ホテル・病院へ寝具・リネンサプライを提供しているリネンサプライ事業部の営業として、お客様と会社との間を繋ぐ約30年のベテラン。会社への恩返しを考えていた矢先に、ベテランならではの現場調整力と本音を語る存在として声がかかり、実行メンバーに参画。

株式会社ヤマシタ
ホームケア事業部
営業推進課

戎井 正幸 様

福祉用具のレンタル・販売事業における営業部隊のサポート(営業企画、市場分析等)を担う。これまでの知見や経験を会社に還元したいという想いから様々な社内施策に参画し、その情熱を買われて実行メンバーに抜擢。

本事例のサマリ

本施策の目的
“仕事のやりがい”を改めて発見する機会をつくり、年度方針や長期ビジョンなどの実現に向けた意欲・気づきを感じてもらうこと
成功のポイント
①さあ、冒険の旅に出よう! 会場に入った瞬間から「参加者のマインド」を変えよう!
②自ら「選択」し、新たな「武器」を手に入れよう!
③冒険の旅へのモチベーションを「相互コミュニケーション」で最大化しよう!

「会社の想い」と「参加する従業員のマインド」のギャップを埋めたい

Q.なぜ毎年社員総会を実施されているのですか?

井上:社員総会は2015年から年1回、全社を対象としたイベントとしてスタートしました。現在では、ヤマシタは全国78拠点*に2,400人以上の従業員がいますが、その一人ひとりが拠点や事業部を越えて「チームヤマシタ」として一体感を感じながら、同じビジョンや目標に向かって進んでいく機会を継続的に作りたい。そういった想いが開催のきっかけでした。*2023年3月末現在

山西:60年以上続く会社ということから、保守的なイメージを持たれることがありますが、実際は常にスピード感を持った変化が求められています。社員総会を通じて「ステージがどんどん上がっているな」という成長実感や「ヤマシタがこれからどう進化していくのか」と期待感を高められる場になれば良いという想いがありました。

 

Q.社員総会に、どんな課題感を持っていましたか?

戎井:「方針発表」「経営層からの発信」「表彰式」といった、毎年決まったプログラムを黙って聞くことがメインだったこともあり、その場にいるのに積極的に参加していないような感覚がありました。さらにコロナ禍ではオンライン開催になったことも相まって、伝えたいメッセージがあまり届いていないという印象を持ちました。

山西:当社は、社内であっても事業部が違うと交流機会はほぼないんですね。これだけの会社規模で繋がりが薄いというのはビジネスにおいて実にもったいない。今回は4年ぶりのリアル開催が叶うということで、この場でもっと社員同士のネットワークが構築できたら、さらに会社として大きな力になっていくだろうという想いがありました。

Q.今回の制作パートナーに、なぜリンクイベントプロデュース(以下、LEI)を選ばれたのですか?

井上:常に目的立脚で意見を壁打ちできる相手であり、演出面でも打ち上げ花火的な発想ではなく、私たちの発想のもと本質的かつユニークな形で企画を実現しようとしてくれたことが大きかったですね。例えば、「なぜ社員の感動ムービーを流すのか」という問いに対して、「共感を生むからです!」と熱意を持って答えてくださる会社は数多くあります。
ですが、まず参加者にはどんなターゲットがいて、ムービーを流すことで意識や行動がどのように変容して、どういう効果が期待できるのかというビフォーアフターで答えてくれる会社はなかなかない。そこがロジカルに語れないと、企画者の自己満足でイベントをすることになってしまって、より多くの感動や気づきが生まれません。企画の目的や成果まで、一貫して語っていただける会社は、私が出会った中でLEIだけ。まさに、オンリーワンの会社だと思いました。

現場社員の参画感と相互コミュニケーションを最大化させる新コンテンツを導入

Q.今回の社員総会の特徴を教えてください。

井上:社員総会の目的は「仕事のやりがいを改めて発見する機会をつくり、年度方針や長期ビジョンなどの実現に向けた意欲・気づきを感じてもらうこと」。そのためにも、参加する従業員の皆さんには「傍観者」ではなく「参加者」になってもらいたいと考えました。そこで、「年度方針」を説明する時間は残して経営陣の視界を共有しつつ、ただ座って話を聞く時間をなるべく抑え、「分科会」という対話型のコンテンツを加えました。そこでは、優秀な社員が成功ナレッジを座談会形式で共有するだけでなく、その内容を参加者同士で対話する時間を設けました。こうした現場社員が自ら発信をしたり、普段の業務で接点がない人同士で交流が生まれる機会を作ったのが一番の特徴です。

 
戎井:会社の成長に向けて、一人ひとりが自分自身をアップデートしなければいけない。だからこそ、「ただ上から方針が降りてきた」ではなく、「何でこうなんだろう」と疑問をぶつけられたり、誰かと意見を交換する中で「そういう考え方もあるんだ」と新たな気づきが得られることを大切にしたい。そういう仕掛けやプログラムを意識しました。

山西:やはり、仕事で不安を感じることもあると思うんです。でも、総会の場を通じて相談できる仲間もいるということを知って欲しいですし、一人じゃないと思えればもっと自信を持って仕事に取り組めます。今回は特にコロナ明けでなかなか会う機会もなかったので、余計その「繋がり」にこだわって、絶対に妥協はしたくないと思っていました。

Q.今回の社員総会で特にこだわった「新たな変化」を教えてください。

さあ、冒険の旅に出よう! 会場に入った瞬間から「参加者のマインド」を変えよう!

山西:今までの「聞くだけの総会」とは一味違うものになりますから、会場に入った瞬間に「参加者のマインド」を変えることにこだわりました。そこで、日常の職場や関係性から離れ「冒険の旅に出よう!」という世界観やビジュアルを演出しました。

自ら「選択」し、自分に必要な「武器」を手に入れよう!

戎井:「分科会」は現場に寄り添ったテーマを複数設定し、自分の課題・関心に合わせて主体的に参加できる形にしました。現場で活躍する優秀社員が登壇して、明日の仕事に直結するナレッジを話してもらうことで、新たな気づきを得て、今後の自らの武器にしてもらうことを目指しました。

冒険の旅へのモチベーションを「相互コミュニケーション」で最大化しよう!

井上:当社の従業員はどちらかというと内気で、人前で積極的に発言したがらない人もいます。そこで、自分のやりがいや気づきなどを記載できるカードを作成し、それを首から下げていただくことで周囲に自己開示がしやすくするようにしました。さらに、「こういうテーマで会話してください」と細かく丁寧に提示し、近くの人と話がしやすくする投げかけを行いました。

満足度75%→91%へ上昇!参加者が笑顔で終わる社員総会へ

Q.実施してみた感想を教えてください。

井上:参加社員からは「最高だった!」、経営層からも「テーマ設定が良かった」「一貫性があってわかりやすく、過去イチだった」といったポジティブな声をいただき、とても嬉しかったですね。また、総会が終わって1、2ヶ月が経っても、社員総会の実行委員メンバーがいまだに「あの時はこうだったね」と職場で楽しそうに話題にしているのを見て、一過性ではない、よい体験価値を生み出すことに繋がっていることを感じました。

山西:実行委員のメンバーたちは「自分たちがワクワクしないと、参加者が楽しいわけがない」という想いでプログラムや演出を考え抜き、「自分たちが積み上げてきたものを、みんなに見てもらうんだ!」という気概を持って最後までやり遂げてくれました。その熱意が参加者にも伝わったのだと思います。全体で5時間半のプログラムでしたが、参加した従業員も「早く終わらないかな」「疲れたな」という印象ではなく、「最後まで皆で楽しかった」という笑顔で終わった印象が強かったのが心に残っています。

Q.御社からすると投資という側面もあると思いますが、費用対効果はどう感じられていますか。

井上:事業リターンとの関連性は厳密に測れませんが、前回リアルで開催した4年前の社員総会の満足度75%から今回91%へと大きく飛躍しました。人との交流に関する項目も、当初は「いつものメンバーでかたまってしまうのでは」「話しづらいのでは」…と懸念しましたが、職場を越えた交流ができたと答えた人は94%。皆が主体的に参加し、仕事のやりがいや気づきを共有するきっかけが生まれたイベントになり、ホッと胸を撫でおろしました。なお、当社では独自に組織風土のサーベイを行っているのですが、社員総会開催後のスコアが半年前に比べて37項目中35項目でアップしました。今回の社員総会が多少なりともこの結果に影響したのではないかと感じます。また、年度方針で発信された各種取組の成果が少しずつ出始めている点からも、成功事例を共有したこの総会が幾ばくかの事業貢献に繋がっていると捉えています。

会社規模が大きくなるほどに、社員総会は進化を求められる

Q.最後に、今後の意気込みを教えてください。

戎井:私たちのホームケア部門は、超高齢社会の中でご利用するお客様は増えていますが、介護保険制度の方針に左右されるため、常に挑戦を続けて市場でシェアを取らないと業界で生き抜くことが難しいというリスクを抱えています。私たちの強さの一つは、その危機感が経営層から現場まで一気通貫して共有されていること。それはなぜかというと、経営者が全従業員に対して常に明確なメッセージを発信し続けているからなんです。その一つとなるのが社員総会であり、そこでの貴重な経験が私の意識をグッと上げてくれました。これからも皆とともに変化を楽しみつつ、成長を続けていきたい。そう強く思っています。

山西:約2,400人いる従業員たちと、どれだけ情報を密に共有できるか、または相談できるかが次の時代に求められることだと思っています。そして総会後、私の肌感覚ですが、現場での「繋がり」が生まれていることを実感できて嬉しい限りです。今回の社員総会が過去イチと言っていただけるものになり、そうなると来年からが大変(笑)。ですが、これを超えて次回が過去イチだと言われるような総会になっていたとしたら、私たちが求めている非連続な成長を遂げる組織ができてきている何よりの証。そうやって常に前進を続ける組織になってほしいと考えています。

井上:やはり、ヤマシタの強みは人。私たち従業員は「正しく生きる、豊かに生きる」という企業理念を軸に、お客様を原点にした行動を皆がやり抜いているからこそ、変化を続けているのだと思います。自ら考え、自ら動き、考える組織となった「チームヤマシタ」は本当に強い。そのさらなる結束が、私たちをもっと強くします。会社規模が大きくなるほどに、そのトリガーとなるのが社員総会です。社員総会に携わるメンバーはこれからも、変化を実感できる場、成長できる場となる社員総会をさらに進化させ、魅力的な組織づくり、会社づくりに挑戦していく使命を帯びているといっても過言ではありません。

本事例のサマリ

本施策の目的
“仕事のやりがい”を改めて発見する機会をつくり、年度方針や長期ビジョンなどの実現に向けた意欲・気づきを感じてもらうこと
成功のポイント
①さあ、冒険の旅に出よう! 会場に入った瞬間から「参加者のマインド」を変えよう!
②自ら「選択」し、新たな「武器」を手に入れよう!
③冒険の旅へのモチベーションを「相互コミュニケーション」で最大化しよう!
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