支援事例

株式会社ジンズホールディングス

「新Attitude・Way(新理念)対話会」

”ビジョンを実現できる組織に”
全社員の意識変革・行動変革の大きなきっかけとなる場づくりを

株式会社ジンズホールディングス

「Magnify Life」というビジョンを掲げ、アイウエアブランド「JINS」を展開する株式会社ジンズホールディングス。ビジョンの実現に近づくため、2021年に理念体系を改定。リニューアルしたAttitude(=価値観)、Way(=行動指針)の社内浸透に向けて全社員を対象としたワークショップを実施しました。
理念体系刷新の意図や背景をふくめて、深い理解・共感を実現すること。またそれだけでなく行動の変化にまで繋げること。本部のスタッフだけでなく全国にある店舗のスタッフの変化まで実現すること。そんなこだわりをもって本プロジェクトを推進された担当者の後藤様にお話を伺いました。

目的:ビジョンの実現を目指した「社員の意識・行動の変革」
施策:新Attitude/Way対話会ワークショップ
ゴール:新たなAttitude/Wayへの理解・共感・行動の促進
対象:全従業員約5800 名(グローバルも含む)
   ・本部スタッフ・エリアマネージャー 約400 名
   ・店舗スタッフ 約3900 名
   ・海外メンバー 約1500 名
形 式:Zoomにてオンライン開催 / 各店舗にてリアル開催

株式会社ジンズホールディングス 人事戦略本部 人事戦略部
インナーブランディンググループ シニアプロフェッショナル

後藤 理絵 様

ホールディングス全体にむけたインナーブランディングを担当。 本プロジェクトでは、理念体系の刷新から浸透までの全体の設計から、ワークショップの実施までを統括。

本事例のサマリ

本施策の目的
【読んでいただきたい方】
・ミッションやビジョンの従業員への浸透を図りたい方
・講義形式の研修ではなく、社員一人ひとりの行動が変わるような機会を創りたい方
・5000 名規模の企業のインナーブランディング事例を知りたい方
成功のポイント
【学びポイント】
①理念浸透活動の狙いや効果
②経営メッセージの”認知”に留まらず、”行動変革”まで繋げる場の設計ポイント
③グローバルにも拠点を持つ大規模組織におけるインナーブランディング設計のポイント

ビジョンの実現のためには、従業員の主体的な行動が必要不可欠

Q.Attitude/Wayの改訂をしようと思ったのはなぜですか?

元々、2014年に策定したJINSのビジョン「MagnifyLife」に合わせて、Attitude(価値観)、行動指針を策定しておりました。会社のフェーズや時代が変わる中で、ビジョン実現にむけて重要視すべきことも変化してきていることから、今の状況に合わせてアップデートしようと思ったのが始まりです。
特に行動指針に関しては、日本とグローバル、本部と店舗で方針が異なり、いつの間にかバラバラの指針ができてしまっていたこともあり、本部・店舗・グローバルも含めて一つのJINSとして大きくなっていくために、改めて統一しようという意図もありました。

Q.Attitude/Wayに込めたメッセージを教えてください。

ビジョンである「Magnify Life」を実現すると考えると、社員の行動がまだまだ足りないと感じることが多くて。素直な社員が多いがゆえに、会社に頼りすぎてしまう、受身の姿勢が目立つ状況にありました。社長の言葉を借りると「大企業病」ですね。そのような従業員の意識や行動を変え、一人ひとりが主体的に行動していくことができる会社にしていくことが欠かせないと考え、「社員一人ひとりが具体的な行動を起こして欲しい」というメッセージを込めました。
また、「手段が目的化してしまっている」社員の状況も考慮し、「行動指針はあくまでビジョン実現のための手段でしかない。目的(ビジョン)を実現するために一人ひとりが自分なりに考えて行動して欲しい。」という思いを込めて、社員の判断軸となるような概念に具体化していきました。なおこの時、一人ひとりが自分なりの道を歩んでいってほしいという思いを込めて、行動指針は「Way」としました。

JINSブランドの概念

”言葉を理解する場”ではなく、”それぞれが自分なりの解釈を持てる場”に

Q.Attitude/Way対話会の目的やゴールはどんなところに置かれていましたか?

Attitude/Wayを言葉のまま受け取るのではなく、「それぞれの視点で解釈する機会にする」というのが狙いとしてはありました。正直、理念がなくても仕事はできてしまうので、この刷新に関しても「会社が何か言っているな」程度に捉える人も出てきてしまう可能性もあるなと。
そのため、会社から”伝える場”ではなく”それぞれが咀嚼・解釈をする場”として設計することを意識していました。AttitudeやWayを体現することで自身の仕事の可能性も広がる、という気づきを得てもらえる機会にしたいというのが大きくありましたね。なので、かなりパワーはかかりましたが、全社員向けにワークショップを実施することにしたんです。Attitude/Wayの体現は正解があるものではないので、一人ひとりの解釈や考えや想いを大切にしたいと思っていました。

JINSの目指す世界

 

Q.Attitude/Way対話会を行う中で、印象的なことはありましたか?

グローバル合わせて約5000名を対象にしていたこともあり、組織毎に状況や社員の特性が違ったことが一番大変でした。ワークショップの内容も一律では効果が薄れるので、対象を分けて設計を行ったのですが、「社員一人一人まで浸透させる」ために各対象のBefore状態や思考・行動特性などをふまえ、何度も何度も議論して内容をブラッシュアップしていったことが印象的でした。リンクさん(=リンクイベントプロデュース)にはご苦労をおかけしたかも、、、と思いますが、前のめりにお付き合いをいただき、感謝しています。(笑)

 

 

Q.本取り組みを推進するモチベーションになった想いはどのようなものでしたか?

この対話会は絶対に必要だと私自身が強く信じていたことですね。
元々私は、従業員満足度調査を担当していて、その調査であがってくる全社員のコメントを読んでいました。全社員分ですから、コメントの数も膨大なのですが、それを続けていると社員の気持ちが見えてくるんです。JINSの社員ってすごく真面目で一生懸命。自分自身の役目をしっかりと果たしてくれる方ばかり。でも仕事や環境は経営から与えられるものだと少し甘えてしまうところもある。もちろんそうじゃない場合もありますが、不満って、「仕事が上から与えられているもの」だって思うから生まれるところは大きいと思います。自分で解釈を深めるとか、自分で行動を起こすといったことを通じてそういうスタンスを払拭して、楽しく働いてほしいという想いが根本にあります。
今日も監査役から熱いメールをもらったんです。「インナーブランディングが今とても重要だ。経営と現場の意思疎通がまだまだできていない。」と。そこにメスを入れるほどの大それたことが、私にできるかはわかりませんが、社員のため、会社のために何ができるかなって考えて「やるべき」って思うことしか私はやってないんです。この対話会もそのうちの一つです。

「もしあなたが社長なら、自分を含めた社員に何を伝えたいですか?」

Q.実施した後に聞こえてきた声や、具体的に感じた成果はありましたか?

今回のように全社に対して一斉にワークショップを実施するというのは、初めての取り組みでした。おかげさまで”一気に・ぐっと”浸透が進んだと感じています。本部も現場もみんな「ウェイウェイ(Way・Way)」言ってくれています。(笑)やはりはじめにしっかりとこういう場を設けて考えてもらう、しかもそれを全社一斉に考えてもらうということで、共通言語ができたのが大きいですね。
今、Wayの浸透に対して人事戦略の皆さんも協力してくれて、制度を策定して推進しています。そのうちの一つが「EverydayFeedback」というもので、Wayを体現しているか、社員同士がお互いに評価しあう制度です。今までは店舗間だけ実施したり、各組織ごとに取り組みがばらついていたのですが、今は全社一斉に取り組んでいます。なので、もちろん同じ組織同士でのフィードバックもあるんですが、組織を超えたフィードバックも生まれてきています。

対話会で鍵となったプログラム

 

Q.対話会の中で、鍵となったプログラム等はありますでしょうか?

「もし私が社長なら・・・」というプログラムですね。ワークショップの前半で視野・視座をぐっと高める必要があったので、経営の立場に立って、今回のAttitude/Wayの改訂の背景を考えてもらい、それを言語化してもらうプロセスを踏みました。普段の自分とは異なる視界で考えてみることや、客観的に自身を見てみることで大きな気付きを得られたようでした。

自分たちでは創れないワークショップだった

Q.ワークショップのパートナーとしてリンクイベントプロデュース(以下、LEI)を選んだ理由は何ですか?

そもそもインナーブランディングを専門にしている会社さんって少ないんです。インナーブランディングってすごく特殊で専門性が必要な領域。一般的なブランディングやマーケティングとも違うし、人材育成とも違う。その組織のことを深く理解し、組織全体を変革していくアプローチを描けないといけない。2018ー2019年に1年間、全社のインナーブランディング活動のご支援をいただいた際の信頼もあって、今回は特に他社様と比較することもなく選ばせていただきました。
今回もご一緒して、やはり御社の持っている引き出しはすごく多いなと。内製では出てこないアイディアや考え方をたくさんいただいたので、私もすごく勉強させていただきました。

インナーブランディングが成功している組織

 

会社に依存する必要がない時代に、JINS を選んでもらうこと

Q.今後の御社がどう変化・進化していきたいのか、展望があれば教えてください

ここまでの話でもありましたが、弊社は社員が会社に頼って受け身になりがちなところがあるんです。なので、会社に依存するのではなく、JINSでの仕事を通して一人一人が成長できる会社にしたいとすごく感じています。
そのために、JINS”だからこそ”成長できる土壌を作りたい。MagnifyLifeの実現の為に、JINSらしく働くことをサポートすることで、一人ひとりが成長して自分で考えるようになって、MagnifyLifeの実現を通してできることが増えていく、そんな会社になっていくと良いなと思っています。

 

本事例のサマリ

本施策の目的
【読んでいただきたい方】
・ミッションやビジョンの従業員への浸透を図りたい方
・講義形式の研修ではなく、社員一人ひとりの行動が変わるような機会を創りたい方
・5000 名規模の企業のインナーブランディング事例を知りたい方
成功のポイント
【学びポイント】
①理念浸透活動の狙いや効果
②経営メッセージの”認知”に留まらず、”行動変革”まで繋げる場の設計ポイント
③グローバルにも拠点を持つ大規模組織におけるインナーブランディング設計のポイント
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