支援事例

バリュエンスホールディングス株式会社

社員総会『MIRAI SOUKAI』

第二創業期を迎え、全社一丸となって「CHANGE」するために
「変化」の重要性を伝え、行動変化を生み出す、新しい社員総会への挑戦

バリュエンスホールディングス株式会社

バリュエンスホールディングス株式会社は、すべての人が『らしく、生きる。』という未来をめざし、人生の選択肢を広げる価値や経験を提供すべく、ブランド品等の買取専門店「なんぼや」をはじめ、骨董・美術品や車の買取、不動産事業などを展開しています。
業界の中でも前例のない発想でビジネスを推進し、設立7年で東証マザーズ(現東証グロース市場)上場。
その後も、世界各国へと展開を加速し、まさに第二創業期の真っ只中にあります。グループ全体で変化していくためにも、毎年開催している社員総会『MIRAISOUKAI』もリニューアルを敢行。拡大・成長を続ける組織に対し、いかにして「変化」の重要性を伝えていったのか。全体統括を担当した下瀧周平様にお話を伺いました。

開催日:2021年10月28日、6時間開催
制作期間:3ヶ月
形式:オンライン社員総会
参加数:グループ全社員 約800名

バリュエンスホールディングス株式会社 人事部

下瀧 周平様

全グループ会社を対象に、社員研修やES(従業員満足度)向上などの人材開発・組織開発を担当。 「MIRAI SOUKAI 2021」では全体統括の役割を担う。

本事例のサマリ

本施策の目的
第二創業期推進に向けたグループ全体の一体感の醸成、ES向上
成功のポイント
①組織課題を踏まえたストーリー設計
②「THE CHANGE」というテーマのもと、会社のメッセージを伝え切る
③「自分ごと」として捉えてもらうためのコンテンツ作り

毎年続けてきた社員総会のあり方にメスを入れる

Q.1社員総会『MIRAI SOUKAI』の開催経緯や目的を教えてください。

『MIRAI SOUKAI』は、バリュエンスグループの社員総会として年に1度実施しています。
これは代表から全社員へ会社の方針を発信する場であるとともに、頑張っている社員にスポットライトを当てる場として始まり、その目的は今もブレていません。
当日は一時的に店舗営業を止めて時間を作り、全社員へ同じ情報を共有することにこだわっています。

 

Q.なぜ『MIRAI SOUKAI』を一時的に店舗営業を止めてまで実施しているのですか?

かつては社員数も少なかったため、代表や社員同士の距離が近く、理念や経営に対しても阿吽(あうん)の呼吸で連携が取れていました。
しかし、会社が大きくなり、国内外に知らないメンバーが増えていく中で次第に距離感が生まれ、代表の想いや会社の理念に関して他人事になってしまうのではないかと危機感を感じ、毎年必ず実施しています。
さらに、店舗ビジネスが主軸の弊社は、少なからずコロナ禍の影響を受けている状況下にあり、より一層、グループ全体で同じベクトルを向いて変化を遂げていくことが求められます。
そうした中で、必要不可欠なイベントとして重きを置いているのです。

Q.これまでの『MIRAI SOUKAI』を振り返って、どのような課題がありましたか?

これまではリアルでの開催でしたが、コロナ禍によって2020年よりオンラインでの開催となりました。
これは成功だったと思いますが、一方で6時間の長丁場ですから、“テレビを見ている感覚”になってしまい、参加者の集中力も当事者意識も薄れてしまったと感じました。
特に表彰フェーズでは、画面の向こうで誰かが表彰されているのを長時間見ているだけで、飽きてしまったという声も多かったです。
また、力を入れて制作した映像も、「お〜すごい!」と歓声が上がるようなカッコいい出来栄えでありながら、自分事からかけ離れてしまっていたという課題がありました。

現在、弊社は第二創業期という位置づけで、大きく変化していかなければならないフェーズにあります。
そのためにも、今回の『MIRAI SOUKAI』では、「変化を恐れず、みんな変わらなきゃダメだよね」というメッセージを打ち出したいと考えていました。
そうした時、メッセージを届けるだけでなく、社員の心に響かせるためには、前回の社員総会の小手先を変えるだけではダメだという思いがあり、演出の仕方や見せ方など大きく変革していこうということで、共に考え、実現してくれるパートナーを探し始めました。

 

「一緒にいいものを作りたい」という思いのあるパートナーだった。

Q.新たな制作パートナーとしてリンクイベントプロデュース(以下、LEI)を選んだ理由は?

もともと、弊社はリンクアンドモチベーションさんの組織改善支援システムである『モチベーションクラウド』を導入しており、ES(従業員満足度)向上に取り組んでいました。
そこで、各部門の取り組みだけでは改善しづらい部分にアプローチできるとすれば、やはり社員総会という場に他ならない。
そう考えて「社員総会をESと絡めたい」というご相談をしたところ、紹介いただいたのがLEIさんでした。

初回の打ち合わせで、心はすでにLEIさんに決まっていました。というのも、事前に弊社のことをよく調べ、初回の打ち合わせの時点で弊社を深く理解した上でご提案いただけたことが嬉しかったからです。
さらに、リンクさんと連携をとって、弊社の組織課題を踏まえたストーリー設計を考え抜いてくれたのは大きなポイントでした。
LEIさんのご提案は実に本質的で、私たちの思いともズレがなく、参加者を惹きつける施策、飽きさせないためのインタラクティブな施策など、かなり盛り上がるイメージが湧きました。最後の決め手は「一緒にいいものを作りたい」という思いが強く伝わってきたこと。そして、他社のお話も聞いた上でも、納得感や信頼感の高かったLEIさんに即決させていただきました。

CHANGEの重要性を「自分ごと」として捉えてもらうためのプログラム

Q.「MIRAI SOUKAI 2021」で大きく変化した、工夫した部分は?

一番注力したのは、メッセージを伝えきるということだと思います。
数多くの変化や工夫の中からいくつか紹介すると…。

<テーマ「THE CHANGE」>

まず、「社員全員が変化しなければならない」ということを伝えるために、テーマは「THE CHANGE」としてロゴをLEIさんに制作していただきました。その影を「CHANCE」とすることで、変化の中にもチャンスがあることを伝えています。

 

<オープニング映像>

ミッションである「らしく、生きる。」を表現するため、代表と数多くの社員を登場させ、多様性のある一人ひとりの可能性が、未来を切り拓くということを伝えるメッセージムービーを制作しました。

 

<Best Story Award/Value Designer Contest>

会社の大きな変化の1つに、Value Design Companyへのシフトがあります。
それに伴い店舗スタッフの名称も「コンシェルジュ」から「バリューデザイナー」へと変更しました。
ブランド品や骨董・美術品に加え、今後は不動産や車なども扱っていくことから、その場の買取だけでなく、お客様に寄り添って人生により良い価値を提供していくという意味を強めていきます。
この変化を社内に浸透させていくために、従来型のトップオブトップを発表するだけの表彰とせず、「バリューデザイナーとはどんな仕事か」「なぜバリューデザイナーなのか」を伝えるため実際の接客ストーリーを映像として共有しその基準を伝え、社員自ら受賞者を選ぶという表彰を新設しました。

<MIRAI AWARD>

社員表彰となる「MIRAI AWARD」は、演出を一新しました。会社の理念に沿って「なぜこの人がこの賞を受賞したのか」を「表彰状」という形で明確に見せることで、自分も目指したくなる、目指す上でのヒントが得られる表彰にしました。
このように、シナリオから、映像、表彰、双方向性施策まで、視聴者を飽きさせない工夫として、一つひとつに、何が響くのか、どうしたら興味を持ってもらえるかなど、LEIさんと熱い議論を重ねて設計、実現していただき、これまで以上に意図を持って作り上げることができました。
最終的に映像も10本ほど、すべてLEIさんに企画制作いただき、メッセージや世界観も統一できたと感じています。

 

Q.企画運営にあたり苦労した点はありますか?

それが、今回は例年に比べて自分たちの作業量が激減し、ほとんど苦労しなかったんです。
その要因の1つに、LEIさんが事前に業務のすみ分けを明確にしてくれたことにあります。
社内でやること、予算をかけてお願いすることを予め決めていただき、これまで負担になっていた、スライドデザインなどチームで手を動かしていたものや調整にかかっていた時間が大幅に減った分、「こういうことをやりたい」、「ああいうことをやりたい」というアイデアをLEIさんにぶつけて形にしてもらうことができました。

そうした様々な要望の実現コストに関しても、「いくらなら最大限ここまではできる」「別の方法ならコストを削れる」「その予算をこっちに回したほうがイベントはより良くなる」といった選択肢のある提案をスピーディーにしてくれたことで、費用対効果もかなり高かったと思います。

イベントを終え、会社がCHANGEするための「助走」が始まった

Q.「MIRAI SOUKAI 2021」に対する評価や反応はいかがでしたか?

運営側の満足感はとても高く、経営層からは「全体のクオリティが上がって、見ていて楽しかった」という声をいただき、代表からも「過去イチ良かった!」と言っていただきました。

また、前回は初のオンラインという新鮮さもあって、「コロナ禍でもよくやった」「オンラインでも良かった」という運営を評価するコメントが多かったのが特徴的でしたが、今回は「ここがよく理解できた」「ここが伝わってきた」「明日のモチベーションになった」といったコメントが多く、メッセージが伝わる本質的なイベントに変化することができたという手応えを強く感じました。

もちろん、オンラインで6時間という長丁場に対する不満もあったと思いますが、メッセージをしっかり浸透させるためには、年に一度、長い時間をかけて、多種多様な手段で伝え切ることが大切だと改めて実感しましたし、今回のLEIさんとの協働を通じて、「皆に響く見せ方・伝え方」のコツが掴めてきたので、まだまだできることはあると思っています。

Q.今回の成果と次回に対する期待をお聞かせください。

今回は、会社のメッセージを明確に打ち出したことで結束力を強め、これから会社が大きく飛び跳ねてCHANGEするための助走が始まった段階だと思っています。

成果として見えているものとして、変化の1つであるValue Design Companyの浸透があります。
社員同士の会話の中でも、バリューデザイナーという共通言語で話ができるようになってきたことを感じていますし、バリューデザイナーがお客さまの本質のニーズを引き出し、グループ内で横連携することで、お客さまの未来づくりに繋がっているという事例も多数上がっています。

一方で、ES向上へのインパクトという点ではまだまだやるべきことがあると感じました。
ESを追求するためにも、今後は「一年後ここで表彰されたいから、この一年はこうしていこう」という、社員総会を起点として、社員自らの一年を動かしていくサイクルをまわしていける仕掛けができればと考えています。

バリュエンスで働くことで、社員は自らの成長を考え、新しい自分を発見する。
私はその力を十二分に発揮できる土壌をつくるのが仕事です。
そうして『らしく、生きる。』を社員一人ひとりが体現することでESはもっと向上する、そう考えます。
そのきっかけとなる『MIRAI SOUKAI』を、LEIさんとともにこれからもさらに進化させていきたいですね。

本事例のサマリ

本施策の目的
第二創業期推進に向けたグループ全体の一体感の醸成、ES向上
成功のポイント
①組織課題を踏まえたストーリー設計
②「THE CHANGE」というテーマのもと、会社のメッセージを伝え切る
③「自分ごと」として捉えてもらうためのコンテンツ作り
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