アウトドアプログラムと会社の未来を語るワークショップで
組織の一体感を醸成する社員旅行を実現
設立以来、六本木ヒルズやシンガポール美術館、東京都庁など有名建築も手がけてきた株式会社佐沼建築システムデザイン。成長を続ける同社は、毎年欠かさず社員の慰労と一体感の醸成を目的とした社員旅行を実施している。2016年は従来の社員旅行と少し趣向を変えて社員旅行を実施した。同社代表取締役社長の東海林宏武氏に実施背景や目的、内容についてお話を伺った。
東海林社長
社員旅行は設立当初からずっと続けてきている行事です。<br>やっぱり当社のような業態は現場が複数存在していますから、社員がなかなか顔をそろえる機会というのはないのです。<br>だからこそ、極力、社員同士が集まる機会を作るということにこだわってやっています。<br>当社の社員旅行は1年に1回ぐらいは羽目を外して楽しんで欲しいという思いで、朝から自由にお酒も飲みながらワイワイ温泉や観光地に向かうスタイルでずっとやってきました。ただ、どこか私の中でもこれで良いのかという気持ちもありました。
そうした中で、総務の担当者がリンクイベントプロデュースさんの企画書を持ってきて、これは良いねと飛びつかせてもらいました。
ちょうど今年は会長が退任するという一つの転換期なタイミング。その一つの節目という意味でも、従来の慣習から少し変化をおこしたいと思ったのが貴社に企画、手配をお願いした背景です。
今回実施した内容としては、まず、都内をバスで出発し山梨県のアウトドア施設に向かいました。そこで、午後からチーム対抗の「カレー作り対決」と「宝探しゲーム」、夕方に社員皆で「自社の現状と未来を語り合うワークショップ」を挟み、夜はお酒と食事を楽しみながら「佐沼クイズ」と題した自社に関わるクイズ大会をしました。
従来からやってきた観光も2日目に充てて、山梨らしくワイナリーでのワイン瓶詰め体験や信玄餅の工場見学などにも出かけました。社員同士のコミュニケーションが進むようなプログラムを多く組み込んでいただいた甲斐もあり、旅行後のアンケートには「普段話すことのない人たちと交流出来て良かった」といったコメントも多く、狙い通りでした。
自社の現状と未来を語り合うワークショップでは、社員の率直な意見を聞くことが出来たのが良かったと思っています。ポジティブな意見だけではなく、社員が課題に思っていることを吐き出す時間というのも大事だなと感じました。
社員からも「最初は社員旅行でやることなのかと疑問に思ったけど、やってみたらすごく熱が入った」という声も聞きました。普段、全員で集まる場がないからこそ、社員旅行の場を使って、こうしたワークを行うのも一つ有効な手段だなと感じました。
個人的には、今回の旅行を通じて社員の意外な長所が垣間見れたのも良かったです。普段は大人しいけど、意外と彼はリーダーシップあるんだなとかね。
やってみて思いましたが、こうしたアウトドアのプログラムは日常を離れていますから、上司も部下も関係ないじゃないですか。チームビルディングの理論に基づいて設計されていることもあり、その人の本質が出ることに価値を感じました。それには、貴社のファシリテーターの存在も大きいと思います。
社内でも「さすがプロだね」という声が多く上がりましたが、普段、研修や司会進行をやっているプロにお任せすることで、場の盛り上げはもちろん、チーム内のコミュニケーションが活発になるような潤滑油の役目を果たしてくれたと思います。今後も定期的に今回のような社員同士のコミュニケーションが促進される機会を作っていければと思っています。