支援事例

ABB株式会社

ファシリテーションスキル研修

部門横断型ワークショップを成功に導くべく
コアメンバー向けファシリテーションスキル研修の実施

ABB株式会社

世界およそ100ヵ国に拠点を持ち、電力、交通・インフラ、一般産業向けの多様な先駆的技術のリーディングカンパニーであるABBグループ(本社:スイス)。現在、IoTの活用など、あらゆる産業でデジタル化が進む中、ABBグループもまた、そのような新時代へ向けた変革の最中にある。その日本法人グループであるABBジャパンももちろん同様に、日本で110年余の歴史における新たなステージへと向かうべく、“変革と刷新”の機運を高め、組織横断型コラボレーションを促進することが求められている。
そこで、社内チーム“LABO(Learn, Accelerate/Activate, Bridge, Orient)”が立ち上げられた。今後“LABO”は各職場において上司・メンバーを巻きこみながら様々な取り組みを推進していかなくてはならない。そのために必要なスキルの獲得に向け弊社の「ファシリテーションスキル研修」をご活用いただいた。

前田 謙介 様

メンバー主導のワークショップ、さらなる質の向上を求めて

本研修をどのような目的で導入したのか教えてください

今回、私たちはABBジャパンの“LABO”という社内組織として、研修をお願いしました。ABBジャパンは、ABBの日本法人であるABB株式会社と3つの合弁会社を合わせた4社で構成され、グローバル共通の4つの事業本部と人事や財務などのバックオフィス部門に分かれています。複数の組織、機能に分かれている分どうしても横の連携が弱くなる部分があり、それが従来の課題でした。そこで約3年前、組織の壁を超えたコミュニケーションの活発化を図るため、部署や社歴、年齢などを問わず自ら手を挙げた人、推薦された人が集まってボランタリー的に活動をスタートさせたのが“LABO”の前身となります。

また、ABBグループは現在、従来のものづくり領域の事業から、インターネットの活用といったより“デジタル”な領域への事業に大きく舵を切っています。そのため、私たちもその変化に対応し進化していく必要性があり、そこに実践的に貢献してほしい、というマネジメントからの意向があり、2016年5月、組織名を“LABO”へと変え、再始動しました。私たちのミッションとしては、ABBジャパンがより“学習する組織”に進化する手助けをすること、そのために部署を超えた協働を促進し、社内の変革を実現する、ということになります。そうして活動を手探りしている中、まずは自分たちの考えを吐き出し、整理するためにワークショップを開催してみました。これが思った以上に効果的であり、メンバーからの意見も引き出せ、互いの考えを共有するのにも非常によい形式であることを実感しました。そこで、社員たちの本音をつかむためにもワークショップを全社に展開していこう!という流れになりました。当然、私たち“LABO”のメンバーはその進行役となるわけですが、より生産的なワークショップを実施していくためにも、一度、プロフェッショナルなファシリテーションスキルを学んでみたいと考えたのです。

「情報整理の方法」だけでなく 「メンバーの関係性向上・場の雰囲気創り」 の習得

今回のツアーに参加した塚原克平さん

ー 弊社(本研修)にご期待いただいていたことを教えてください

ワークショップとしての「場のつくり方」、その根本的な考え方を知りたい、という点が大きいです。個人的に他社のファシリテーションスキル研修を受講したことがあります。その際は、事実の整理や対立する意見のまとめ方などフレームワークを中心に学びました。しかし御社のプログラムは場づくりに注力しており、参加者の関係性をより良くする、意見を出しやすい環境をつくるために理解しておくべき前提や、そのつくり方について学べる点が斬新でした。参加者が同等の立場で、意見を活発に交わす、そのためのファシリテーションスキルを我々は学びたかったので、非常にマッチしていると感じました。

体感型の研修により「納得感」と メンバーが「自信」を持つきっかけに

体感型の研修により「納得感」とメンバーが「自信」を持つきっかけに

体感型ワークの様子

ー 研修を受講されていかがでしたか?

どのメンバーからも、楽しかったという率直な声が多かったです。前述の目的に照らして言えば、“LABO”のメンバーはもともとモチベーションの高く、課題を与えられた当事者の集まりなので、自然とその場に良い雰囲気をつくれてしまいます。しかし、今後開催していくワークショップに参加する人は、初対面の人、課題を必ずしも理解していない人や、ワークショップ自体に懐疑的な人もいるかもしれません。そのためにも、まずは適切な「場づくり」が重要であり、本研修を受講し、漠然と抱いていたその難しさ、解消のポイントをある程度体系的に理解できました。あとは実践あるのみといった感じです。また、本研修では「学ぶ」というより「気づく」という形式だったこともひとつポイントとして挙げられるかもしれません。自ら体感して気づくことで、本来の目的以外のことにも転用しやすいと思います。実際当日も「人付き合いやコミュニケーションの手段として、会議などさまざまなシーンで日常的に活用できるね」と参加メンバーで盛り上がりました。

今後に向けて

今回のツアーに参加した塚原克平さん

ー 今後の課題や期待について教えてください

これまではファシリテーターを担う人が、自らあれこれ決めて進行するというプレッシャーがありました。でも、研修後はメンバーの様子に合わせて気をまわす余裕も生まれ、スムーズに進行ができるようになったのではないかと感じています。以前より意見も活発に交換され、何か企画を実現させなくては、人を引っ張っていかねば、という意識がメンバーそれぞれの中に高まってきた気がします。

この機運をより高めていくべく“LABO”の取り組みを加速させていきたいと考えています。“LABO”のメンバーが主導で開催したワークショップの結果でマネジメントに示唆を与えることが目的です。担当事業、年齢、社歴が異なる人たちを巻き込むワークショップの開催そのものが組織の活性化となり、組織変革につながることを目指しています。また、こういった形でユニークな取り組みを成功させ、それが逆に海外拠点のグループ会社へと展開されたら最高ですね。

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