1人ひとりが参加できる機会をつくることで、生み出された未来への一体感
“日本一楽しいスーパー” を目指し、佐竹食品株式会社にて総合食料品スーパーマーケット8店舗、株式会社U&S にて業務用スーパーマーケット18店舗を展開している同社は、今年2月、メンバーの一体感醸成と企業理念である「ありがとう」のさらなる浸透に向けて、全従業員800名での第2回「ありがとう総会」を実施した。 今回、佐竹食品株式会社・株式会社U&Sの代表取締役社長である梅原氏にありがとう総会実施に際しての想いや効果についてお話をうかがった。
今回は、2009年10月の第1回開催に続き、2回目の開催でした。1回目は、ちょうど企業理念を作ったタイミングであり、メンバーに対して企業理念に込めた想いや会社のビジョンを共有する場として、会社とメンバーのチューニングを目的に実施をしました。 当初は、“全社総会は大企業や業績が良い企業がやるもの” という先入観や“全店舗を休業してまで実施する価値があるのか” など不安もありましたが、実際に実施してみて効果は抜群でした。 総会実施の翌日、取引先の方から「従業員の方々の目の色が変わったが、昨日は何をされていたのですか」と質問をいただくほど、従業員1人ひとりの顔つき、行動に変化がありました。 また、総会実施月は営業日が1日少なかったにもかかわらず、過去最高益を記録し、その後も順調に売上が伸びています。 第1回の実施で、私自身が誰よりもイベントの効果を実感し、第2回の実施をリンクイベントプロデュース(以下LEI)さんにお願いすることに何の疑いも持ちませんでした。
第1回の成功のお陰で、メンバーからの期待は高まり、ハードルはかなり高くなっていました。 第2回の実施に際しては、“挑戦” をテーマに掲げ、企業理念の共有に加え、これからの重点プロジェクトの共有や挑戦をテーマにしたスライドムービーを上映するなど、会社として目指す方向や1人ひとりに期待することを伝え、未来への活力を醸成していきました。 今後、新しいことに挑戦していくためには、今まで以上にメンバー1人ひとりの行動が大事になってきます。第1回では、私自身や会社としての想いを伝えることに重点を置きましたが、2回目である今回は、役員たちに各パートを担当してもらったり、メンバー1人ひとりの「決意」をタイルに記してもらうなど各々の自覚を促し、モチベーションアップにつながるよう意識しました。
第二部では、社員によるパフォーマンスを行うパートを設けましたが、当日の発表に向けて、先輩・後輩関係なく教えあう姿が印象的でした。 総会終了後には「次回は私たちも何かさせてください!」という声を多数もらいとても喜ばしかったです。 また、当日の進行やスピーチに携わった役員もメンバーの期待を裏切るまいと念入りな事前準備を行っていました。1回目に比べ、役員メンバーのスピーチも格段によくなっており、メンバー、役員双方にとって良い変化があったと感じています。 他にも店舗を超えたコミュニケーションが増えたり、社内イベントへの積極的な参加・サポートなど様々な変化があり、LEIさんが提唱している“場を共有することの大切さや効果” を実感しました。
私たち小売業・サービス業は、サービスを提供する従業員一人ひとりのモチベーションが不可欠であり、それこそがサービスクオリティの向上やオリジナリティにつながると考えています。今の環境下において、従事するメンバーのモチベーションアップに力を注がないという判断は私にはありません。 メンバー1人ひとりが会社の理念やビジョンを理解し、体現することで我々が掲げる「日本一楽しいスーパー」の実現に近づくと考えています。 そのためにも、社員と想いをフラットに共有できる場、会社とメンバーのチューニングの場として、戦略的にイベントを活用していくことが不可欠だと考えています。 第3回開催にあたっては、メンバーからの期待はさらにあがっています(笑)自前でやるにはどうしても仕事との結びつきが細くなってしまうため、引き続き我々プロジェクトメンバーの一員として、またイベントのプロとして、様々な観点からご相談、アドバイスいただければと思います。