ビジョン・中期経営計画発表会

全従業員で「時間」と「空間」を共有する社員向けイベントで、理念で束なる強い組織づくり

佐竹食品株式会社・株式会社U&S様

第3回ありがとう総会

全従業員で「時間」と「空間」を共有する社員向けイベントで、
理念で束なる強い組織づくり

『日本一楽しいスーパー』を目指し、関西地区に約30店舗のスーパーを展開する佐竹食品株式会社と株式会社U&S。メンバーの一体感と企業理念である「ありがとう」のさらなる浸透に向けて、全従業員参加の年末総会を実施している。今回代表取締役社長である梅原氏に“ありがとう総会”に向けた想いやその効果について伺った。

「ありがとう総会」発足のきっかけ

オープニングは楽しく華やかに
オープニングは楽しく華やかに

ただの物売りではスーパーマーケットは面白くない。それは、まるで大きな自動販売機です。スーパーマーケットは接客業であり、お客様とコミュニケーションを取り、楽しませてあげることが本来の姿だと考えています。もちろん「スーパーで安く売る」というのは一つ素晴らしい価値ですが、それよりもお客様が笑顔になる商売はできないだろうかと考えた末、我々は『日本一楽しいスーパーをつくる』というビジョンを掲げました。企業理念である「ありがとう」は、ビジョンを実現するにあたり、その空間や、関わる人たちが感謝の気持ちで溢れていることが最も重要であると確信し選ばれたキーワードです。しかしながら、この熱い想いはそう簡単には従業員へ伝わりませんでした。今まで、「価格・品質・鮮度がスーパーの全て」と戦ってきたにも関わらず、いきなり「楽しい」という新しい概念を理解してもらえるはずもありません。またビジョンが打ち出された当初は、それがまるで伝言ゲームのように、意味が異なったまま従業員へ伝わってしまう場面も多々見られました。そこで、従業員が一同に会する場、彼らに自らの想いを直接的に伝える場が必要であると感じ、一年の節目を活用できる“総会”というイベントに企業理念である「ありがとう」を付けた“ありがとう総会”を実施しようと決意しました。

過去に実施した“ありがとう総会”の効果について

全社員の寄せ書き
全社員の寄せ書き

“ありがとう総会”は過去三回実施をしています。栄えある第一回目では企業理念の共有はもちろん、「チーム1%」というテーマを掲げました。これは、各個人が全力で1%の売上UPや1%の経費削減に挑戦しようというものです。この時に初めて、『日本一楽しいスーパーをつくる』というビジョンを自らの口で全従業員へ伝えることができました。実施した翌日には、お客様から「昨日何かあったんですか?」と言われるほど従業員が皆、目の色を変えて働いていましたし、総会実施により一日店舗を閉めたのにも関わらず、その月は過去最高の売上をたたき出すなど驚きの連続でした。第二回目の実施では「私たちの挑戦」というテーマを掲げました。今までと同じことを繰り返すだけでなく、一歩踏み出すという誓いを共有し、“会社を進化させていく”という気持ちを全員で持つことができました。 さらに「39のありがとうワード」でビジョンを見える化し、従業員と経営陣のベクトルを揃えることができました。

成果を発表し讃えあう
成果を発表し讃えあう

第三回目のテーマは「スタートライン」。この頃、周囲の競合企業が「楽しさ」というキーワードに注目をし始めてきており「このままではいけない」という危機感と共に掲げたテーマでした。ある店舗では、自店舗ならではのイベントを自主的に実施するなど、以前と比べ明らかに従業員の間で変化が生じ始めました。“ありがとう総会”をそうした各自の努力の“通信簿”として捉え、自分たちがやってきたことがどのような成果となったのか、それを一同が会する場で公表することにより「この二年間またがんばろう」という一体感も醸成することができます。このように、理念浸透を目的とした“ありがとう総会”は、従業員の思考や行動の変化や、一体感醸成など様々な良い影響を生み出しています。この“ありがとう総会”は当初は四年に一度行う予定でしたが、今は二年に一度実施をしています。定期的に設けることにも意味があると思うのです。我々は今後、さらに従業員規模を拡大していく予定です。その中で徐々に理念が薄れてしまい、それぞれが様々な方向にベクトルが向いてしまう可能性は大いにあると感じています。これは組織が進化していく上で必要な葛藤であると思いますが、私たちは“ありがとう総会”という場を持つ度、改めて一つの理念で束なることで、その弊害を最小限に留められると考えています。

メインコンテンツである「表彰式」について

MVSを授与された受賞者
MVSを授与された受賞者

「表彰式」の壇上はもはや従業員の憧れの場所となっています。MVSという個人を表彰する賞と、MVTという店舗を表彰する賞を設けていますが、MVSを受賞した従業員が店舗に戻ると、たちまちスターになります。受賞できなかった従業員にとっても「あの人のようになりたい」「次こそは自分も受賞できるように頑張ろう」と良い刺激になっているようです。MVTを受賞した店舗では「自分たちがやってきたことは間違っていなかった」と再確認する機会にもなり、翌日からは自信に満ち溢れた表情で働いています。初めは「表彰式」はお金という賞与を準備すればいいだろうと考えていましたが、その認識は全く間違っていました。受賞者が本当に求めているのは、お金ではなく「努力を認められた証」なのです。そこから「表彰式」に対する考え方が変わりました。受賞者が本当に求めているものを提供できるように「受賞した理由」や「その人の特徴」などを手紙に書き、壇上で読み上げて授与するようにしました。また、受賞者の決め方ですが、各店舗の部門長が優秀な従業員を選出し集まり、徹底的に議論する。本当にただそれの繰り返しです。しかし、部門長がその推薦者のことを熟知し熱く語ることができないとなかなか選ばれないのです。なので、皆さん必死に議論しますよ。また、その議論の中で、部門長同士がそれぞれどういった部分を重要視しているのかなど、全体の目線合わせや基準値調整の役割も自然に担ってくれます。受賞者の選出や手紙準備などを実施するコストはかかりますが、その分沢山のメリットがあるため「表彰式」を“ありがとう総会”のメインコンテンツに置き、今度も大切にしていこうと思っています。

次回の“ありがとう総会”に向けて

盛会に終わった第三回
盛会に終わった第三回

第四回目となる“ありがとう総会”では、まず「会社が安定的に大きく成長している」というメッセージを発表できるようにしたいです。前回「スタートライン」というテーマを掲げているので、このタイミングでどこまで成長しているのか、非常に重要になってくると思っています。このように今後も、この“ありがとう総会”を形骸化させることなく、メッセージを伝える最適な機会として活用していくつもりです。全従業員が「自分たちはどのような存在でありたいのか」を改めて考え意識を高める機会とすることで、更に沢山の「ありがとう」で溢れる店舗『日本一楽しいスーパー』を目指していこうと思っています。